【MIYABI A 総括】 完璧なシーズンを送ったドンマイ・ロックス。成長の裏に見える選手起用のポイント

東京南海ホークス・NISHI(8) | 2016年12月7日

難題を乗り越えたドンマイ・ロックスの山岡オーナー(写真:左)とドンマイ・ロックスの吉田監督(写真:中)

2016年シーズン、全勝でリーグを終え、得失点差もチーム史上最高の結果で終わったドンマイ・ロックス。さらなる成長の裏にはチーム内の変化がポイントとなった。他チームの様子と合わせてシーズンを振り返る。

正捕手不在の試練を乗り越えたドンマイ・ロックス

10勝0敗、88得点18失点。完璧と言ってもいい成績を残したドンマイ・ロックスだったが、他のチームと同様、いつでもベストメンバーというわけではない。

ずっと正保守としてチームを支えてきた久万がシーズン序盤で離脱。

しかし、そこを昨シーズンから加入しているサムエル中込が見事に穴を埋めた。今年は打って走って大活躍のサムエル中込は、MVP級の活躍でチームを牽引。エース米田の力投と共に、グループ優勝に大きく貢献したと言って良いだろう。

その他にも多くのトラブルをチーム全体でうまくカバーし、見事な成績に結びつけた総合力は圧巻だった。

ドンマイ・ロックス サムエル中込(3)
2016年:打率 .435 / 長打率 0.913 / 出塁率 0.533
2015年:打率 .346 / 長打率 0.577 / 出塁率 0.393

ドンマイ・ロックス 米田(69)
2016年:13試合の登板 / 防御率 1.11
2015年:6試合の登板 / 防御率 2.14

大躍進の東京ジュピターズだが打線に課題あり

堅守を武器に今年は勝利を積み上げた東京ジュピターズだったが、貧打の解消にまでは至らなかった。

特に、昨年のチームの首位打者である遠藤祐、遠藤龍の両名の不振は大きなブレーキとなった感がある。中村や佐山が今シーズンは勝負強い打撃を見せただけに、彼らの出塁率がもっと高ければと思うシーズンだった。

結果が悪いわけではないが、競った試合が多かっただけに、頼れるアベレージヒッターが望まれる。

東京ジュピターズ 遠藤祐(9)
2016年:打率 .286 / 長打率 0.381 / 出塁率 0.467
2015年:打率 .500 / 長打率 0.708 / 出塁率 0.520

東京ジュピターズ 遠藤龍(6)
2016年:打率 .115 / 長打率 0.154 / 出塁率 0.233
2015年:打率 .458 / 長打率 0.542 / 出塁率 0.480

打者一本に専念させた東京南海ホークス・MASATO監督のマネージメント力

OPSを重視し、低年俸で勝てるチームを目指す東京南海ホークスのMASATO監督(写真:中)

OPSを重視し、低年俸で勝てるチームを目指す東京南海ホークスのMASATO監督(写真:中)

投手はチームの勝敗に大きな影響を与えるポジションである。安心して任せることのできるエースが居る場合は良いが、そうでない場合には様々な選手が登板する可能性がある。

しかし、慣れない投手としての突然のコンバートや登板から、好調だった打撃のリズムを崩す選手も少なくない。ス・リーグ内にも強打の投手は多いが、その場合、打撃の中軸は別にいるものだ。東京南海ホークスも、投手起用の負担が減ったことで、KAGEURAやNISHIの打率が伸びたとも考えられる。

東京南海ホークス KAGEURA(90)
2016年:1試合の登板 / 打率 .313
2015年:5試合の登板 / 打率 .158

東京南海ホークス NISHI(8)
2016年:5試合の登板 / 打率 .313
2015年:10試合の登板 / 打率 .174

選手層の問題はあれど、チームにとって、誰が投げるのが最良かを見極めること。それもまたチームの成長のために必要なのかもしれない。

問われた組織的な守備力

上位チームと下位チームの差は守備力において歴然と現れた。上位チームほど、一試合の防御率と失点が近くなっており、下位チームはその開きが大きい。

上位を狙うなら、守備力の安定が欠かせない。安定した守備力があってこそ、投手の防御率を元にゲームプランを組み立てることができるからだ。

いつもベストメンバーが組めるわけではない以上、複数の守備位置をこなせるオールラウンダーの存在が必要となるし、また守備を個人のカンに委ねず、組織的に構築していくことが必要だ。建て直しは首脳陣の力量にかかっていると言えるだろう。

ドンマイ・ロックスの圧巻の守備力は、こうした部分がしっかり行き届いているからだ。ポジションの変更はあれど、約束事がしっかり守られており、綻びがほとんど見られなかった。個人能力に加え、こうしたチームでの約束事の充実が、メンバー入れ替えに負けないためのポイントとなりそうだ。

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東京南海ホークス NISHI(8)のプロフィール

所属:東京南海ホークス / 投打:右投右打 / 役職: その他
チームに欠かせないオールラウンドプレイヤー。
投手としての成長も著しく、安定した投球ができる。

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