初球チームのステップ講座 | 2014年9月17日
先発投手はよく、「初回から飛ばしていきました」という事が多い。
実際に3イニング程度、ランナーを一人を出さない投球をする快投を見せることも多い。
ただ、先発が序盤から思い切り飛ばしていけるのは中継ぎが整備されている場合に限る。
懸念されるのは終盤になってからの息切れである。
野球はあくまで点取りゲームである。
たとえ、どれだけヒットを打たれようが、どれだけ四死球を出してしまったとしても、
点数さえ取られなければ、ピッチャーとしての役割は十分に果たしているといっても差支えない。
ノーヒットノーランや完全試合をする投手ももちろん大事だが、
チームに勝ちをもたらすことが出来る投手。
この投手がチームにもたらす影響力は計り知れない。
ではピッチャーがギアを入れ替えて抑えなければいけない場面というのはどの場面だろうか。
大きく見積もって二つの場面が当てはまる。
守備陣がエラーを犯してしまった後は、ポイントの一つだ。
守備のほころびはピッチャーにとって非常に厳しい場面ではある。
アウトを取ったと思ったところで、アウトにならず、
しかもランナーのいる場面と、一気にピンチになってしまうからだ。
投手にとってこれほど苦しい場面はないが、
エラーをした選手の方が苦しんでいる。
ここで、失点につながってしまった場合、エラーをした選手は責任を感じてしまい、
打撃でも結果を求めてしまい、凡打になるケースも非常に多い。
しかし、ここを抑えれば、責任が多少は軽減され、
本人も力みが減り、打撃への悪影響はそれほど大きくならない。
守備から試合が崩れることが多くとも、直後にしっかり投手が抑えれば
まだまだ試合はわからないものになる。
ピンチの後にチャンスありというように、しっかりと抑えることで
直後の攻撃陣へ、いい刺激になるかもしれない。
打撃陣が点数を取った直後のイニングも重要な場面となる。
点数を取ったことにより、こちらに来た流れを相手チームに渡さず、
そのまま自分のチームに流れを持ち続けるためである。
一番の理想は三者凡退で完璧に抑えることだが、
いきなりそこまで求めることはなかなか難しい。
まずはランナーを出してもいいが、失点だけは防げる方向に持っていくことが大切である。
どんないい投手でも毎回、好調ということはない。
だとすれば、特に調子が悪い時にこそ、このようなピッチングを意識してみてはどうだろうか。
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