Youは何を求めて東京スカイツリーグへ!? | 2016年5月20日
2013年に発足した東京スカイツリーグも今季で早4年目を迎えたが、チーム数は増加の一途をたどり、今や100を優に超えるマンモスリーグにまで成長している。
そこで、数あるリーグの中で、なぜ東京スカイツリーグを選んだのか、加盟したことで感じたことなど、ざっくばらんに聞き出すことで、リーグの魅力を明らかにしていくインタビューシリーズ企画を敢行。
題して「Youは何を求めて東京スカイツリーグへ!?」。2回目の今回は、スカイツリーグ発足の以前からチームを結成して7年目となるZ団を取り上げる。
まずはZ団を紹介しよう。結成7年目でスカイツリーグには2013年の初年度から参加している、リーグの歴史とともに歩んできたチームだ。
最初の年はMIYABI Aグループを3位で通過し、CS(チャンピオンシリーズ)出場を果たすも、2014・15年とそれぞれグループ5・6位と低迷している。
ただし、これまでは毎年リーグ戦は規定の10戦はこなしており、参加すること、試合をこなすことを評価するリーグの意図をしっかりと組んでいるチームだ。
そのZ団の監督である04NUNOこと布井氏にいろいろと質問をぶつけてみた。
Q.結成年はいつで、どんなきっかけだったか?
結成は2009年、会社のレクレーショングループで、最初はフットサルがメインだった。しかし世代の価値観の差なのか、若い人はフットサル、中高年は野球と自然に別々に活動するようになっていった。
Q.どんなメンバーがいるか?
下は10代から上は60代まで年齢層が広いが、総じて真面目なメンバーが多いと思う。ただ野球自体をよく知らないメンバーもいる(笑)
例えば満塁の際に一塁走者が盗塁を試みて、敵・味方及び審判まで唖然とさせた40ガッキー、盗塁の際どいタイミングで二塁を駆け抜けて、センターまで走った未完の大器52オカダなどだ。
Q.いろんな草野球リーグがある中で、なぜ東京スカイツリーグに加盟したのか?
リーグ創設者である佐々木氏とご縁があり、彼の「野球を楽しむ」という徹底した考え方に共感した。ただ、実はZ団の実力でほんとに参加しても迷惑に成らないかと参加を迷ったこともあったが、佐々木氏の熱心な勧誘に覚悟を決めた。
Q.東京スカイツリーグを知ったきっかけは何だった?
佐々木氏からの勧誘だった。
Q.東京スカイツリーグに入ったことで、チームに何か変化はあったか?
それまでは会社のレクレーションチームに毛が生えた程度に過ぎないレベルだったが、やはり公式戦の緊張感が楽しく、関連会社からのメンバー参加など、徐々に「野球好きのチーム」に変わっていった。
Q.東京スカイツリーグで一番気に入っているところはどこ?
参加チームは、みな素晴らしいチームばかりだ。試合で嫌なことはない。点差が開いても、天候が悪くても、皆さんと熱く楽しく試合ができるのは本当にありがたいことだと思っている。
Q.東京スカイツリーグの一番印象的なことは?
野球の勝ち負けや強い弱いだけで評価しないところ。例えば、絶妙な配点による勝ち点制を採用しているおかげで、試合に負けても結果が残せる(上位に残る)ことは、我々の様な弱小チームにとっては大きなモチベーションだ。
また、負けたら終わりのトーナメント大会なども多くあることで、いろいろな楽しみや目標があるので、すごくよいことだと思う。
Q.他と比べて東京スカイツリーグが優れている点を挙げるとしたら?
管理人さんはじめ、参加者チームの皆さんと下手くそ成りの熱い戦いができるところ。
Q.スカイツリーグへの要望や意見などはあるか?
要望・意見どころか、うちは感謝しかない。普通なら相手にしてもらえないチームと試合ができるし、おかげで楽しく野球ができている。
ただあえて言うならば、リーグカメラマンをどしどし派遣し、参加チームの皆さんのプレー画像や映像をどんどん撮ってホームページにアップしてほしいと思う。やはり写真や映像があるとモチベーションが上がる。
スポーツの原点。解釈はいろいろあるだろうが、誤解を恐れずにいうならば、「勝ち負けや上手い下手を度外視して、心の底からワクワクできる時間を仲間と共有する楽しさ、爽快さ」ではないかと思う。
布井氏のインタビューから感じることは、まさにそれだ。「上手い下手ではなく、とにかく野球が好きだ、野球を仲間と楽しみたい」という強い想いと心の叫びが伝わってくる。
またそれがチームを牽引する原動力となって、同じ野球が好きな多くの仲間に対し、チーム運営という形で野球ができる場を提供している。
口で言うのはかんたんだが、それを行動に移すのはなかなか難しいものだ。やはり野球に対する熱き想いと、自分の時間を野球とその仲間のためにささげる覚悟が必要になるだろう。
そして布井氏が何より素晴らしいのが、野球に、仲間に、相手に、そしてご縁に対して感謝の意を素直に表せる謙虚さだ。
リーグ創設者佐々木氏とのご縁、野球が楽しくできる環境を提供してくれているリーグと関係者、試合をしてくれる相手チーム、そして同じチームのメンバー。。。
それぞれのおかげで大好きな野球がやれているという感謝の思いを彼は持っているが、実はこれこそが自身が幸福感を得やすく、また相手にも幸福感を与える考え方であり姿勢なのだ。
確かに勝ったほうが嬉しいし楽しい。さらにチームが強いにこしたことはないし、やるからには優勝したいという気持ちを持つのは当然だ。
しかしそこだけにフォーカスし過ぎると、楽しいものが「辛いもの」に置き換わってしまいかねない。上手くなること、強くなることは目標であるが「目的」ではないからだ。
そういった意味ではリーグが勝敗だけで評価しない独自の勝ち点制を採用している意義は大きいし、各チームのモチベーション維持に一役買っていることは評価に値する。
布井氏のインタビューから、そのようなリーダーのもとで戦うZ団は、野球を心から楽しめる集団であり、勝敗の先にあるものを理解しているチームという印象を受けた。
強いだけのチームより、その方が何倍も魅力的だ。「すべてのものに感謝し、勝敗に極端にこだわることなく、仲間たちと”大好きな野球”を心から楽しむ」。
彼のインタビューから、そのような「原点」を学んだ気がしてならない。
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