【MIYABI序盤戦レビュー】スカイツリーグ2016 序盤戦に見る 戦いぶりと上位チームの傾向

 | 2016年5月2日

ドンマイ・ロックスの戦術を司る吉田監督(1)

年々ヒートアップ度が増しているスカイツリーグ。2016年の今シーズンもチーム数がさらに増え、今や100チームを優に超えるマンモスリーグだ。
そんな4年目のシーズンを迎えた今季も既に序盤戦が経過したが、そのリーグを二分するIKI、MIYABIの各グループでの序盤戦の戦況、または順調に試合を消化している上位チームにスポットを当てみたいと思う。
前回のIKIに引き続き、今回はMIYABIだ。

2016 MIYABI序盤戦の戦いぶり

前回同様A~Gの7つの各グループ上位3チーム、計21チームをみると、

勝ち越し14(67%)
負け越し4(19%)
五分3(14%)

そしてリーグ戦10試合中、半分の5試合以上を消化したチームが、

勝ち越しチーム3
負け越しチーム1
五分チーム1

MIYABI全57チーム中7チームで、そのうち各グループの1位が3チームだ(いずれも4月28日時点)。

ちなみに前回示したIKIでの傾向が

各グループ上位3チーム
勝ち越し9(43%)
負け越し8(38%)
五分4(19%)


5試合以上消化したチーム
勝ち越し2
負け越し4

うち各グループの1位が5チーム

IKIと比べて試合消化率はほぼ同等という印象だが、明らかに勝ち越しているチームが上位を占めている割合が多く、負け越しているチームが少ない。
IKIは、負け越しても、試合をしっかり消化しているチームを重視するというリーグの評価システムの恩恵により上位にいるというチームが多い一方で、MIYABIは野球の実力(勝敗)で上位に存在する、いわゆる力の差が結果にそのまま表れているという感じだ。

全般的には試合消化が活発な印象を受けるのはIKIだが、そういった意味でもMIYABIの各チームも今後試合消化を活発化して、下位のチームはもっと上位チームにプレッシャーを与えるようになれば、さらに面白くなりそうだ。

ここまで順調に試合を消化し、かつ勝ち越しているチームとは!?

ドンマイ・ロックスの攻守の要・野上(28)

ドンマイ・ロックスの攻守の要・野上(28)

まずは、ここまで順調に試合をこなしていて(5試合以上)、かつ勝ち越しているチームをみていこう(カッコ内はグループと順位)。


ドンマイロックス(A1) 7勝0敗 得失点差50
東京南海ホークス(A2) 3勝2敗 得失点差5
プレアデス(B1)    5勝1敗 得失点差19


まずはドンマイロックスだが、言わずと知れた「スカイツリーグの雄」、そしてその強さゆえに「悪役」とまでいわれるリーグ屈指の強豪。
その強さはまさに「半端ない」という表現が似合う。
というのも、このチーム、2014年からリーグ参戦し今年で3シーズン目だが、現在引き分けを挟んでリーグ戦18連勝中で、昨シーズンなどは1度も負けていないのだ。
リーグ通算25勝1敗1分け(4月28日現在)で、昨シーズンはIKIを制覇、草野球WS(ワールドシリーズ)でも準Vに輝いたが、今シーズンも現在までで7戦7勝とその強豪ぶりは健在だ。
さらに、このシーズン序盤の段階ですでに7試合も消化している点も勝敗だけではない、野球に対する真摯な姿勢も評価できる。

今シーズンのドンマイだが打率こそ.278も、四死球や失策に絡めて一気呵成に攻撃をしかける強かさ、そして群馬・健大高崎よろしく、足で相手をかき回す「機動破壊ぶり」は今年も健在というところだ。
特にゲーム序盤でビックイニングを作り、早々と相手チームの戦意を奪ってしまう圧倒的な展開が目立っている。
また投手陣も米田、野上の2人が中心に投げているが、ともに防御率1点台と安定している。
今年も昨年同様全勝でリーグ戦を終えるか、あるいはそれに待ったをかけるチームが出てくるか!?
強豪ドンマイの今シーズンの行く末に注目が集まる。

東京南海ホークスのエースADACHI(13)

東京南海ホークスのエースADACHI(13)

次に東京南海ホークス。
ドンマイの独走が目立つAグループだけにかすんでみえるも、戦績は3勝2敗、勝ち点26と堂々の2位につけている(4月28日時点)。
福岡ソフトバンクホークの前身である南海ホークスに似た懐かしいユニフォームがオールドファンの目を引くが、同チームはリーグが発足した2013年から参加している老舗だ。
その初年度でいきなりのグループ1位、そして2014年のシーズンも1位と安定した力を発揮してきたホークスだったが、昨シーズンは4勝6敗の5位と上位陥落の辛酸を舐めた。
開幕5連敗が大きく影響した形となったわけだが、後半の巻き返しぶりは見事で、潜在的な「土壇場力」を感じさせる強かさを持っているチームだ。

NSユナイテッド海運 野球班の期待のルーキー二村(6)

NSユナイテッド海運 野球班の期待のルーキー二村(6)

そして特に圧巻だったのが今シーズンの開幕戦であるNSユナイテッド海運 野球班戦。
初回に3本塁打を含む5安打を集中させて5点、2回には相手投手の乱調、3回にはこの試合4本目となる本塁打が飛び出し、この3イニングスで12点を奪う猛攻を見せた。
結局計12安打で15点を奪い15-3で初戦をものにしたわけだが、例年チーム打率が2割前半のチームがいきなりの打線爆発。
そして初戦とは真逆に1点を争う試合となった、2戦目の昨シーズンMIYABI CS(チャンピオンシリーズ)準Vの強豪マーディーウォーターズ戦は、エースADACHIが2失点の完投。
相手より少ない6安打を放つも3-2と1点差で勝利し、昨年苦杯を舐めた相手へのリベンジと開幕2連勝、そして昨シーズンからのリーグ戦の連勝を5に延ばすなど、順調に開幕ダッシュを決めたかに見えたが、その後は1勝2敗と低迷気味だ。
しかし、ここまではまずまずの今シーズンであるだけに、一戦一戦を大切に戦い、2年ぶりの上位返り咲きを狙っていきたいところだ。

プレアデスの要・ひで(14)

プレアデスの要・ひで(14)

そして最後にプレアデス。
このプレアデスもリーグ発足時からの老舗チームだが、毎シーズン1敗しかしない非常に安定した力を持ったチームの一つだ。
これまでの通算戦績が28勝4敗3分け、勝率.800(いずれも4月28日現在)、初年度こそ2位に甘んじたものの、2014、2015年と2年連続でグループ1位通過を果たしている。
また昨シーズンは、WS(ワールドシリーズ)にも出場し、ベスト4という実績も残したいる実力派チームだ。
そして今シーズンも現時点ではBグループの1位の座を守っているわけだが、2位は昨シーズン初参戦していきなりIKI Aグループを制したBrainsも虎視眈々と1位を狙うなど、決して安心はできない。

プレアデスの特徴は圧倒的な得点力だが、今シーズンは幾分鳴りを潜めている感がある。
昨シーズンまでのリーグ戦全29試合中、2桁以上の差をつけて勝利した試合が10試合、実に35%にものぼったが、今シーズンに関していえば6戦して1試合もない。
むしろ1~2点差の僅差の試合が4試合と接戦が多いのが特徴だ。
全般的に昨シーズンほどは打てていない印象だが、スカイツJAPAN代表にも選出された切込み隊長のいな、2番のもっちーの1.2番コンビが好調で打線を引っ張っていること。
そして投手の方は、けんが防御率1点台と踏ん張りをみせているのが、負けない要因にもなっていると思われる。
特に昨シーズンリーグ10戦10勝の強豪雑魚軍相手に逆転勝利した5戦目、そして同じく昨シーズングループ制覇しているチームポアンカレと1点を争う緊迫した試合をものにした6戦目、この2つの勝利がチームにとっては7戦目以降に大いなる弾みをつける貴重な経験値となったに違いない。

負け越し、または五分ても上位をキープしているチームとは!?

野球よりデートを優先させるスレイヤーズ・関口翔(7)

野球よりデートを優先させるスレイヤーズ・関口翔(7)

負け越し、または五分てもグループ上位をキープしているチーム(5試合以上消化)は以下の通りだ。


スレイヤーズ(F2)    1勝3敗1分 得失点差-22
マディーウォーターズ(F1) 2勝2敗1分 得失点差-8


MIYABI唯一の、負け越しながらも上位に座るスレイヤーズ。
リーグが発足した2013年から参加しているチームだが、2013、2014年はリーグ戦全10試合を消化も、昨シーズンの2015年はグラウンドと人数確保に苦戦し、半分の5試合を消化するにとどまった。
が、しかし今シーズンは現時点で既に5試合を消化し終えて、かつ新戦力を次々に加入させるなど、昨シーズンの反省を踏まえての努力の結果が今の成績につながっているといえよう。
チームをなんとかしようというオーナー兼選手でもある松井GMのひたむきな姿勢が、強豪ドンマイロックスへの挑戦や、昨年末から今年にかけて高田・新井・小川・高尾などの若い新戦力を次々と揃えるなど、人集めへの尽力という点からも十分に伝わってくる。

そんなスレイヤーズも、今シーズンは開幕から引き分けを挟んで3連敗を喫したものの、前述のような努力が少しずつ実を結びつつあることを実感できたのが5戦目のさしきオリオンズ戦ではないだろうか。
さしきオリオンズといえば、昨シーズン7勝2敗1分けでIKI Cグループ2位通過した実力あるチームだ。
その相手のエースたかしを見事攻略し、5-2で今シーズンの初白星をあげている。
この試合は主力が揃い、ほぼベストメンバーで臨めたことが何より大きかったこと、そして高田・新井・小川の新戦力らの活躍があったことが勝ちにつながったと思われる。
ベストの状態で臨めるかどうかというのが一つ今後のポイントとなろうが、残りの5試合での巻き返しを予感させる一戦となったのではなかろうか。
そういった意味でも今後のスレイヤーズの戦いぶりが楽しみだ。

マディーウォーターズの不動の主砲・ボミー能重(10)

マディーウォーターズの不動の主砲・ボミー能重(10)

一方、現在五分ながらもFグループ1位の座をキープしているマディーウォーターズ。
今シーズンで4季目となるが、初年度の2013年こそ4試合の消化にとどまるも全勝をマーク。
そして2014年は10戦8勝でグループ1位通過、さらに昨年の2015年は7勝も同グループに10戦全勝の雑魚軍がいたことから3位に甘んじたが、CS(チャンピオンシリーズ)では見事準Vを果たすなど、安定した実力を見せつけてきたチームだ。
ちなみにこれまでの通算成績が29戦21勝7敗1分け、勝率.724がその実力を客観的に表しているといえよう。

しかし今シーズンは開幕からYAKITORI RAKUDA、BBジャンキーズといった強豪チームとの対戦が相次ぎ、僅差の接戦が続き、今まででもなかなかの苦戦を強いられている状況だ。
さらに3戦目の東京南海ホークス戦などは投打の中心であるくぼんぬの本塁打で一時勝ち越すも、先発おかちょが終盤持ちこたえられず痛い逆転負けを喫している。
また4戦目のBluebirdsは今シーズンから参戦の新鋭で、メンバーは学生で野球経験者が多くいるチームのようだが、一部主力を欠いたとはいえ、わずかに1安打と相手投手にほぼ完璧に抑え込まれた。
終わってみれば14-1と完敗を喫するなど、とにかく開幕から試練続きだ。

昨年、一昨年はいずれもリーグ戦前半の5試合を終えての戦績が5勝0敗。
過去2年は開幕から8連勝、あるいは6連勝と開幕スタートダッシュに成功しているマーディーが、今まで経験したことのないこの苦しい状況からどう巻き返しを図っていくか!?
マーディーウォーターズとしての本当の意味での強さ、そしてチームの真価が問われるときがいよいよ到来したといえよう。

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