[第11回]Youは何を求めて東京スカイツリーグへ!? 千種倶楽部の場合

Youは何を求めて東京スカイツリーグへ!? | 2018年11月12日

結成12年目の千種倶楽部

2013年に発足した東京スカイツリーグも今季で早5年目を迎えたが、チーム数は増加の一途をたどり、今や100を優に超えるマンモスリーグにまで成長している。
そこで、数あるリーグの中で、なぜ東京スカイツリーグを選んだのか、加盟したことで感じたことなど、ざっくばらんに聞き出すことで、リーグの魅力を明らかにしていくインタビューシリーズ企画を敢行。
題して「Youは何を求めて東京スカイツリーグへ!?」。11回目の今回は、結成12年目の千種倶楽部を取り上げる。

オールドルーキー千種倶楽部。熟練の力を発揮。

結成12年目を迎える千種倶楽部。スカイツリーグへの参戦は2年目。いわばオールドルーキーだ。その戦績はというと、1年目の昨シーズンは6勝4敗でリーグ戦2位。今シーズンも現在MIYABI Cにてリーグ2位につけている。その実力は折り紙付きだ。なんといっても彼らの注目ポイントはその年齢。実に平均年齢50歳越え。まさしくオールドルーキーだ。そんな千種倶楽部に直撃インタビューを敢行した。

田口氏に聞く。千種倶楽部について。

-- 結成年はいつですか?また、いろんな草野球リーグがある中で、なぜ東京スカイツリーグに加盟したのか?
2007年結成です。
連盟やそこそこのレベルのチームが加入している私設リーグにも加入してきましたが、平均年齢が50歳を超え年々パフォーマンスが低下し苦戦が多くなる中、初級までのチーム限定、対戦相手を選べる、リーグ戦とトーナメント戦の両方ができるというシステムに魅力を感じ加盟しました。

-- 東京スカイツリーグに入ったことで、チームに何か変化はあったか?
もう1つ別の私設リーグにも引き続き加盟しているのですが年間で公式戦が10試合しかなく、練習試合を20試合くらいやっていました。
練習試合だと緊張感が今一つで明確な目標もないので、スカイツリーグに加入することにより、ほぼ全試合が公式戦となり毎回緊張感を感じながら目標に向かって結束することができました。

-- 東京スカイツリーグで一番気に入っているところはどこ?
上記にも記載しましたが、初級までのチーム限定、対戦相手を選べる、リーグ戦とトーナメント戦の両方ができるという部分です。
また対戦相手と試合後コメントをやり取りしたり、記事や写真を掲載してくれるところも気に入っています。

-- 東京スカイツリーグの一番印象的なことは?
質問3で回答した気に入っていること=印象的なことです。

-- 他と比べて東京スカイツリーグが優れている点を挙げるとしたら?また、リーグに改善してもらいたいことや要望はありますか?
優れている点は質問3で回答した内容です。
改善してもらいたいことは規約です。厳しすぎるように思います。ユニフォームや、助っ人、バッテリー制限等、もう少し緩くてもよいのではないでしょうか?結構困ることが多いです。
また来年から会費が一気に倍になるようですが、ちょっと高すぎるように思います。続けるとなると部費の値上げが必要で来期も継続するかどうか思案中です。

--

もう一つリーグに加盟しているとのこと。公式戦を年間20試合消化しているようだが実にパワフルだ。いつも緊張感のある試合をできるということがチームにはプラスに働いているようで、50歳を越えるチームとは思えない。

最後には苦言も・・。その言葉をどう受け取るか。

今後も活躍が期待されるオールドルーキー千種倶楽部。スカイツリーグについてはある程度気に入ってくれているようだ。初級限定、対戦相手の自由度、リーグ戦とトーナメント戦の両方がある点など、リーグの良さは実感してくれているようだ。

しかしながら少し耳の痛いことも語ってくれた。改善してほしいことに規約を上げた田口氏。ユニフォームや助っ人、バッテリー制限が厳しすぎるという意見だ。確かにバッテリー制限は他にはない規約で長年草野球をやってきているチームには不思議な部分かもしれないが、初級限定という中ではどうしても外せない部分だ。こういったルールがない場合、プロレベルの投手を助っ人として登板させたり、正規メンバーでない選手を正規メンバーとして出場することができてしまい、初級レベルという内容から逸脱してしまう。ここの兼ね合いは難しいが、全員が同じルールのもと安心して試合を楽しむためにはこういった制限も必要になるのではないかとも思う。

最後に会費にも言及してくれた。こちらも心苦しい部分ではあるが、なんとか理解をいただきたい部分だ。個人的にこのリーグが目指しているものはチームをまとめる監督やその関係者の自己実現やチームメンバーのモチベーションを最大限に高めようとしているように感じる。

このリーグに所属するチームを色々と観察してみると、みんなで集まって和気藹々試合が出来ることだけで嬉しいと感じているチームが大半だ。もちろんこのリーグはそういったチームのためのリーグであるが、ただそういったチームにも実現可能なレベルの夢ももっと見てもらいたいという思いがリーグ運営側の考えを聞くと感じ取ることができた。プロレベルの草野球チーム同士がしのぎを削って栄えあるプロ球場で頂点を争うという本気の熱量、あと一歩届かなかったチームが本当に悔しがるあの悔し涙は初級レベルの草野球チームだからといって目指してはいけないものではない。今あるメンバーと共に自分たちらしさのままの草野球チームでありつつ、その中で最大限の努力と一瞬の奇跡を信じて全員が最高の球場での決戦へとひた走る姿は1回戦で負けても決勝で負けても全員がそこを目指せたことに最大限の価値があるのではないだろうか。プロ球場に興味がないチームは多いだろう。ただ、5回戦・6回戦と勝ち抜いて栄えある決勝が河川敷ではどうしても違和感が出てくる。栄えある球場が用意されてあるから頑張れるわけではないのは十分に分かるが、それでもなおそういった最高のステージが今のチームのまま目指せるのはこのリーグしかないはずだ。

各チームのレベルはほぼ同じ、みんなが実現可能だ。だからこそ今まで以上に激戦が繰り広げられ、そしてチームがひとつになり始める。悔しい、あそこで一本出ていれば・・・つぎこそは!高みを目指したからこそこういった言葉に本当の重みが出てくる。そしてそう言った本当の重みはチームをまとめる監督や代表者にも伝染し、さらなる目的意識が芽生えてくる。それがチーム全体を際立たせる。自分たちのチーム、メンバーを誇りを持ってみんなが称え合える。経験者も未経験者もみんなが同じ目線で今のままで実現することが可能なギリギリの最大限の高みを共に目指せる。

今まで感じたことのない喜びや感じたことのない悔しさもひっくるめて最高の演出をしようと目指しているこのリーグにもう少し期待をしてみてもいいのではないだろうか。安くて良かったというリーグではなく、リーグに参加できて良かったと最後にみんなが思ってくれる。このリーグはきっとそんなリーグだ。

今以上の勇姿を、今以上の情熱で来シーズンに挑む千種倶楽部に期待を込めたい。

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