Muay Thai Oceans・課金王・木村(3) | 2016年9月1日
6月4日に潮見野球場で行われた公式リーグ戦、MIYABI Bグループの同組対決となったMuay Thai OceansとチームKeiとの試合は、終始チームKeiがリードを保ち、Muay Thai Oceans(以降オーシャンズ)を振り切り勝利した。
そのチームKeiの勝利の最大の要因は、なんといってもオーシャンズのお株を奪う初回の先制パンチであったろう。オーシャンズといえば、破壊王の異名をとる打率7割男 じたきゅう木村をはじめとする強力打線が特徴で、この試合の前までの今季チーム打率が.307、長打率が.425、盗塁が46(6試合)と、並外れた攻撃力を持っているチームだ。
しかも3連勝中で、その3試合で取った得点がなんと43点と打線の破壊力のすごさを物語る数字を叩き出している。そういう意味では、戦前の予想においてもオーシャンズの方に分があるとみてもおかしくなかった。しかし予想に反して、そんな超攻撃型チームのオーシャンズをせせら笑うかのように、チームKeiは初回から怒涛の攻めをみせた。
「格上のチームでも懸命にプレーしていけば、何かが起こる」。食らいつく覚悟で初回から集中して臨んだチームkeiが、前頭が横綱を土俵際に追い込むが如くに、オーシャンズを初回から強烈な打撃力で苦しめた。ちなみにチームKeiはこの試合の前まで、今季の打率が.234、長打率が.330と決して打のチームといえる成績は残していない。
初回先攻のオーシャンズは、2つの四球で走者をためるが、後続が打ち取られ先制はならなかった。一方その裏、チームKeiは先頭の白石が敵失で出塁し、さらに1死後、西村が四球で歩く。そして今季新加入の4番日暮が、このチャンスに見事タイムリースリーベースを放ち、まず2点を先制する。
この日暮は新加入にもかかわらず、すでにホームランも1本放っている長打力を持っている選手だが、見事チャンスの場面でチームの期待に応える長打を放ち、オーシャンズに初回からプレッシャーをかける。
さらに続く5番林が、追い打ちをかけるようにツーランホームランを叩き込む。林は、今季はそれまで7打数1安打の打率.143と、全く当たりの出ていなかった選手だが、中軸の役割を果たす見事な一発を披露した。これでチームkeiは試合の主導権をがっちり握り、オーシャンズより先に自軍のペースに持ち込んだ形となった。
幸先よく4点を先制したチームKei。一方のオーシャンズは、3回にチームkei先発の木田の制球の乱れによる押し出し、さらに4番コブラ杉本のタイムリーヒットで2点を返し、4-2と2点差まで追い上げる。どっちに転ぶかまだまだわからない雰囲気がグラウンドを包み込んでいたが、3回裏林の2打席連続となるホームランが飛び出し、5-2と追い上げムードのオーシャンズを突き放しにかかる。
このままチームkeiのペースで試合が進むかに思われたが、野球の神様は厳しい試練を課す。3回裏、木田がレフト前ヒットを放ち一塁ベースを回ったところで足をつってしまい、急遽ランナー交代。さらに次の回から投手を林にスイッチせざるを得ない事態となった。
またチームkeiは、この試合9人ギリギリだったために負傷の木田を下げることができず、外野に回さざるを得なかった。しかも普段内野に回るはずの木田だが、負傷のため外野に入ったことにより、内野経験のない外野の選手を内野に回すという苦肉の策だ。
試合の流れを左右しかねないような思いもよらぬアクシデントに暗雲立ち込めるチームkeiだったが、それに追い打ちをかけるようにオーシャンズの強力打線が牙を向く。4回表1死後、9番楽天カードマン柴谷の自身リーグ戦初の一発が飛び出し、これで5-3と再び2点差に詰め寄る。
「追う者の強み」とでも言おうか、リードするチームkeiに対し、格上と評されるオーシャンズがジワリジワリとプレッシャーを与えていく。だが、木田からスイッチした林は、続く7割男じたきゅう木村を打ち取り、この回の攻撃を1点に抑える。ここで次の1点を与えなかったことがチームkeiにとっては非常に大きなポイントとなったのではないかと思う。
そしてその裏、1死後からトップの白石が、「流れを相手に渡してなるものか」とばかりにホームランを放ち、6-3と突き放す。結局次の回の最終回も林がしっかりと相手打線を抑えて、そのまま6-3で逃げ切り、見事強豪オーシャンズを退けた。
中軸の活躍で先制し、その後も点を取られた直後にすぐさま取り返した打線の粘り、そして急遽先発投手のアクシデント交代にも微動だにせず、強力打線相手に最後まで踏ん張り通した林のピッチング。勝利の要因は多々あろうが、いずれにせよオーシャンズの追随を許さない見事な勝利。特に、打っては2打席連続ホームラン、投げては好リリーフの林の大車輪の活躍がひときわ目を引いた試合だった。
この試合のポイントとなったチームkeiの初回の強烈な先制パンチ。実はこれにはしっかりとした理由があった。そう、それは「準備」だ。チームkeiは試合前のアップの時間を2時間取り、そこでバッティング練習を行っていたのだ。
とかくアップもそこそこに試合に入ることの方が多いのが草野球のスタイルだが、この日のチームkeiは違っていた。普段は試合でようやくバットを握るのに対し、試合の前に打撃練習したことで、早い段階で身も心も戦闘モードに入ることができた結果ではないかと思われる。準備の大切さを改めて感じさせる事例だろう。
チームkeiのメンバーは、普段は練習もしない、試合中心で活動していて、野球以外で顔を合わせることが殆どないと聞く。そんな草野球という限られた空間と時間の中で、より充実したものにし、かつ結果を残していくために工夫していることがあるようだ。チーム創設者であり、オーナーの中島は言う。
「うちのチームの目的は”野球を楽しむ”、ただそれ1点のみです。だからこそメンバーが入れ替わりながらも11年も続けてこれたんだと思います。そんな中、限られた条件の中で勝つために、あるいは負けるにしても次につながる内容を残すにはどうしたらよいかを常日頃考えています。そして、そのためにうちは次のようなことを実践しています」。
1.LINEでチームのグループを作り、試合やチームに関する事を共有する。
2.活動以外の時間でメンバーと会話をする。
3.試合前のアップでは、最低30回は素振りをする。
4.活動の数日前に参加メンバーのポジション、打順を伝えることにより気持ちの準備をしてもらう。
ここから見えてくるキーワードは、「コミニュケーション」、そして「準備」だ。生い立ちや育った家庭環境、考えや価値観がそれぞれ違う人間たちが集まり、一つの方向に向かうためにはお互いを知り、そして理解し合う必要がある。すなわち「チームワーク」だ。そのために必要なのはやはり「コミニュケーション」だろう。
そして「楽しむ」とはいえ、スポーツ競技上結果も欲しいし、かつ限られた時間の中で結果を出そうとするならば、やはりそれぞれが意識してそのための「準備」をする必要がある。そういう意味では、非常に多くの参考にすべきポイントがここに隠されているといえよう。
「柔よく剛を制する」結果となった、今回のオーシャンズとチームkeiの一戦。単純で決して画期的なことではないが、普段から当たり前のことの積み重ねと、草野球とはいえ試合前の心と体の用意周到な準備こそが、チームに結果をもたらしてくれるということを教えてくれた好例であったように思う。
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所属:Muay Thai Oceans / 投打:右投両打 / 役職: 監督 小中の9年間で野球をやっておりました!
ポジションはチーム唯一のユーティリティープレイヤーです!
日付 | 対 戦 | 勝 敗 | 登 板 | イ ニ ン グ | 自 責 点 | 失 点 | 奪 三 振 | 与 四 球 | 与 死 球 | 被 安 打 | 被 本 塁 打 | 暴 投 | ボ | ク | 詳細 | |
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2016年10月30日 | 対 日本橋裏本町軟式野球部(●6-7) | 負 | 1番手 | 4回(0/3) | 4 | 7 | 8 | 4 | 2 | 3 | 1 | 0 | 0 | 詳細 | |
2016年07月23日 | 対 Swallows Fan Baseball Club(○9-10) | - | 1番手 | 3回(0/3) | 6 | 9 | 4 | 3 | 1 | 6 | 0 | 0 | 0 | 詳細 | |
2016年07月02日 | 対 ピペッツ(○5-7) | - | 2番手 | 1回(0/3) | 2 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 詳細 | |
2016年06月04日 | 対 チームKei(●3-6) | 負 | 1番手 | 4回(0/3) | 5 | 6 | 6 | 1 | 1 | 5 | 3 | 0 | 0 | 詳細 | |
2016年05月28日 | 対 渡辺WINS(○2-16) | 勝 | 1番手 | 6回(0/3) | 0 | 2 | 2 | 1 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 詳細 | |
2016年05月15日 | 対 チームフミハナ(○5-4) | 勝 | 2番手 | 5回(0/3) | 2 | 2 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 詳細 | |
2016年04月09日 | 対 Abends(○22-3) | 勝 | 1番手 | 4回(0/3) | 1 | 3 | 3 | 1 | 0 | 4 | 0 | 0 | 0 | 詳細 | |
2016年03月12日 | 対 HYBRIDS(●4-5) | 負 | 2番手 | 1回(0/3) | 3 | 4 | 1 | 1 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 詳細 | |
2016年03月06日 | 対 CBBC(●1-4) | 負 | 1番手 | 5回(0/3) | 3 | 4 | 2 | 3 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 詳細 |
日 付 | 対 戦 | 守 備 | 打 順 | 打 撃 成 績 | 打 点 | 得 点 | 盗 塁 | 盗 失 | 失 策 | 美 技 | 詳 細 |
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2016年10月30日 | 対 日本橋裏本町軟式野球部(●6-7) | 投 | 5番打者 | - 四球 - 四球 | 0 | 2 | 4 | 0 | 0 | 0 | 詳細 | |
2016年07月23日 | 対 Swallows Fan Baseball Club(○9-10) | 投 | 5番打者 | - 三振 - 三振 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 詳細 | |
2016年07月02日 | 対 ピペッツ(○5-7) | 遊 | 5番打者 | - 安打 - 四球 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 詳細 | |
2016年06月04日 | 対 チームKei(●3-6) | 投 | 5番打者 | - 三振 - 安打 - アゴ | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 詳細 | |
2016年05月28日 | 対 渡辺WINS(○2-16) | 投 | 7番打者 | - 四球 - 四球 - 四球 - 四球 | 0 | 2 | 4 | 0 | 0 | 0 | 詳細 | |
2016年05月15日 | 対 チームフミハナ(○5-4) | 遊 | 5番打者 | - 三振 - 四球 - 三振 - 安打 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 詳細 | |
2016年04月09日 | 対 Abends(○22-3) | 投 | 4番打者 | - 四球 - 三振 - 死球 | 0 | 1 | 2 | 0 | 0 | 0 | 詳細 | |
2016年03月12日 | 対 HYBRIDS(●4-5) | 遊 | 4番打者 | - アゴ - ア飛 - 本塁打 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 詳細 | |
2016年03月06日 | 対 CBBC(●1-4) | 投 | 7番打者 | - ア飛 - 安2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 詳細 |
対戦形式 | 日付/球場 | 先攻 | スコア/ 開始時間 | 後攻 | 先攻 先発投手 | 責任投手 | 後攻 先発投手 | 詳細 |
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FC | 2016年08月27日 潮見 | Muay Thai Oceans | 3 対 4 14:00~ | チームKei | かまいたち・加藤(28) 227 view | 【勝】 林(5) 0 view 【負】 かまいたち・加藤(28) 227 view | 林(5) 0 view | 詳細 |
LG | 2016年06月04日 潮見 | Muay Thai Oceans | 3 対 6 14:00~ | チームKei | モト 杉本(11) 683 view | 【勝】 木田(3) 0 view 【負】 モト 杉本(11) 683 view 【S】 林(5) 0 view | 木田(3) 0 view | 詳細 |
1位
Muay Thai Oceans
11モト 杉本
自衛隊で養ったスタミナと根性で頑張ります!
今期から加入ですが右のエースとして投手陣を引っ張ります!
※今は養子に入ったため杉本ではありません!
683 view
8位
Muay Thai Oceans
1AGA・シバキヨチャンネル
ニ年目ですがまだルールが分かりません⁉︎
今年の目標は1試合に一回は投げたいです‼︎
チームルールとしてニ連続四死球で即交代されないように頑張ります⁈
253 view
1位
C.C.Nationals
66大森
ツボにはまれば長打を打てる捕手で第2代C.C.Nationals新人王受賞(近藤と同時受賞)
2018の大半をカナダへ留学(もとい、MLB観戦旅行)していた。
一時期から体
51190 view
2位
Brains
30大沼
■スカイツカントクJAPANメンバー(#BRAINS 0)
■三鷹市軟式野球連盟「ブルーパーズ」(2003~2005)、杉並区軟式野球連盟「オールマックス」(2005~2007)、豊島区
49565 view
3位
ギャルソンジャイアンツ
4ズッシー
年に1度、芯で打った時の飛距離はチームNo.1のスラッガー。オレンジ色の木製バットにこだわりを持ち、毎年買い替えて愛用しているが、チームメイトからはビヨンドを使えばすぐに4番を打てるのに…と陰口を叩か
44629 view
8位
大田ブルーウェーブ
1森本遥斗
色気のあるプレーで多くの女性を魅了する走攻守三拍子揃った天才イケメンエース!昨年は投手三冠に輝き、打撃では不動の3番として君臨し華麗な遊撃守備を披露。すっかりクズ男キャラになってしまう。
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