草野球チームのつくり方 | 2018年12月18日
LFDのチームコンセプトは「野球ドM変態集団!」
一頃に比べて人気が落ちた、あるいは競技人口が減少したといわれる野球だが、グラウンドでは毎週末になると楽しく白球を追う老若男女の姿が全国各地で見受けられる。
とりわけ草野球は、野球経験者・未経験者、上手い・下手関係なく、誰もが気軽に参加できる「大人たちのコミュニティの場」ともいえる。
が、その一方でチームの運営や、または育成のために、マネージャー、あるいは監督などのスタッフたちはは、水面下では日夜たいへんな仕事をこなしているのも事実だ。
試合ができるだけの人数の確保、あるいはグラウンドの確保、部費の徴収・管理などの経理業務、そしてチーム力向上のためのメンバー増強や育成など、各チームのチーム運営やチーム作りの舞台裏にスポットを当て、シリーズで伝えていく「シリーズ 草野球のチーム作りとは!?」。
13回目の今回は、チーム結成13年のLFDの稲葉氏に、チーム作りをする上でこれまで腐心されてきたことやエピソード、考え方などについて訊いてみた。
リーグ参戦6年目のLFD。リーグ屈指の超強豪チームである。その戦跡たるや泣く子も黙る通算成績33勝6敗1分。今シーズンももちろんリーグ制覇したが、なんとリーグ3連覇中。向かうところ敵なしだ。打撃成績、投手成績も本当にすばらしくなんの悩みもないだろうと思われるチーム力であるが、結成してから13年チームを継続させてくるなかで色々なことがあったのではと推測する。そのあたりを稲葉氏に突撃インタビューした。
-- 結成年はいつですか?また、野球チームをつくるきっかけは何でしたか?
結成年は2005年です。私は、現代表ですが結成時メンバーではなかったため、その経緯について詳しくは分かりません。話によると野球がしたい競馬好きなメンバーが集まったようです(これがチーム名の由来になっています)。もちろん9人を揃えるためにネットでも募集したようです。私は翌年から友人に誘われて入団しました。
-- 存続の危機に陥った年はありましたか?またそれは何年目でどんな理由でしたか?最後に乗り越えられた理由はなんでしたか?
1番の危機は、2014から2015年にかけてでしょうか。東京スカイツリーグに参加したあたりですね。やはり、メンバーの結婚や仕事による出席率の低下、転勤による退団です。ありがちな理由かと思います。当時はネットを通じてメンバーを募集、またメンバーの友人を誘っていきました。そして、チームの運営を理解していただくため、数試合体験していただいた後に入団を決めてもらいました。
正直、今もこの問題を乗り越えたとは思っていません(常に危機感ありです)。ひとつ理由をあげるとすれば、野球を続けたい残ったメンバーが、新メンバー入団に尽力してくれたことです。
-- メンバー編成のコツはありますか?また、長く続けられるチームをつくるために大事なことは?
当チームは、結成後まだ13年と特段長く続けている方ではございませんが、チームの運営方針に理解のあるメンバーが長く参加してくれています(結婚、転勤は別として)。当チームは、年齢層が広く20-50代のメンバーがおります。平均年齢は30代後半ですね(おじさんチームです)。年齢層にある程度の幅があることが良いのかもしれません。あとは、チームの裏方の仕事をしてくれるメンバーの存在は大事ですね。本当に感謝しています。
-- メンバーのモチベーションを上げるイベントなどはありますか?またチームの反応はどうでしたか? 例)年俸を取り入れる、野球合宿をするなど
イベント、合宿などイベントはしておりません。比較的試合数が多く、ホームページで成績を更新しているので、メンバーはこれを励みにしてくれているようです。あとは1日に数試合することが多いので、ポジションも固定せずに2-3箇所は守備についてもらっています。また打順も固定せず、打席数を均等にするように毎週変えていますね。参加したときに、平等に試合に出られることはモチベーションの向上になると考えています。
-- これから草野球チームを作ろうとしている方にアドバイスするとしたら?
9人集まったら野球は出来ます。ただチームとして継続するためには、チームの目標や理念、特徴を決めることが必要なのかもしれません。草野球チームは数多く存在していますので、練習試合を通して参考になるチームを見つけて代表の方と交流して参考にしていくとチームの方向性が分かってくると思います。そういった意味では東京スカイツリーグに参加されているチーム様はしっかり運営されているチームが多いので試合をするだけでなく、運営面でも参考になりますね。私も色々と学んでいます。
13年チームを存続させ続けているLFD。そんなに長くはないと稲葉氏は言うが。そんなことはない。色々な危機を乗り越えるかどうか。一番の危機はメンバー不足だと思われるが幅広い年齢層をそろえることでピンチを脱したようだ。
13年間チームを存続させていることはすばらしい。9人揃えば試合はできるがチームが続くためには9人では正直どうすることもできない。
結婚や出産など人生のイベント毎に選手の野球に対する思いには変化が生じる。ライフイベントをきっかけにチームを去ることもある。その際のメンバー変動が野球チームを運営する上では本当に大きな問題である。同年代だけのチームであればライフイベントは同時期に重なることも多い。そうなったときにいかにメンバーの気持ちをつなぎとめるのかが鍵となるだろう。それがチームの理念なのかもしれない。
理念と方向性をしっかりと首脳陣が打ち出し、メンバーがそれを理解して団結する。言葉にすると簡単だが実はすごく難しい。LFDの場合はメンバーの年齢層が20代から50代と幅広く、メンバーのライフイベントが上手くばらけて来ているのが現状チームが上手く行っている一つの要因かもしれないと稲葉氏。
年齢層の違うメンバーが集まれるだけのチーム方針、運営がそこにはあるのだろうと推測する。稲葉氏は裏方の仕事をしてくれるメンバーへの感謝も忘れない。
やはりチームの存続には人への思いやりが大事ということか。LFDにはこれからもリーグを盛り上げて欲しい。
所属:LFD / 投打:右投左打 / 役職: 監督 祝!念願の投手制限解除(リーグ管理人了承済)。これも年齢を重ね、衰えるに衰えた結果です。まあ、所謂年の功ということで、頼れる毒吐く代表!!皆で一生頼り倒します。ふふふ。
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