吉原オールディーズ・小林 琢磨(10) | 2018年12月26日
チームコンセプトは「酒の肴のための野球」
台東区を本拠地とする吉原オールディーズは、創設3年目のチームだ。
現在、IKI・Kリーグ5位につけている。
若者から人生のベテラン、初心者から実力者まで、幅広く揃うこのチームの選手たちは、酒と草野球を愛してやまない。
飲んだらたびたび延長戦になるが、敗戦処理の手際も心得ている。
そこは人生経験豊富な選手たちが揃う強みだろう。
酒と草野球にまつわる話は何かと多い。
今回もその一つだ。
オールディーズの名曲でもかけながら、この一文を肴に、今宵の一杯を楽しんでみてはどうだろうか。
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毎年、盆休みの時期だけ、彼らは高校球児になる。
酷暑の眩いグランドで、何かに突き動かされ、いつも以上の動きを見せる。
結果がどうなろうが構わない。
明日のことなど知らない、この夏が終わった後のことも。
今、この瞬間にありったけの力を注ぐ。
いつもの自分を超えていく快感が心地いい。
青空に響く掛け声、山の端に積乱雲。
多少酒臭くても、乾いた地面に滴り落ちるのは、美しい汗だ。
今年で結成3年目の吉原オールディーズは、30歳前後を中心に、20代半ばから定年を迎えた選手まで幅広く揃っている。
まだ新しいチームだが、どっしりした安定感もある。
人生経験豊富な選手たちがチームの背骨になっているからだろう。
結成のきっかけを作ったのは、現監督・望月智哉(30)だった。
「野球がやりたい!!」
浅草界隈で飲食店を営む傍ら、長年押しとどめてきた衝動だった。
突如噴出した彼のひと言は、周囲を巻き込む天の声となった。
キャプテン小林琢磨(10)と副キャプテンの花枝孝尚(14)が中心となり、店の常連客やその先輩後輩などを呼び集め、チームが結成された。
年齢層もそこそこ高く、古めかしいものやヴィンテージ好きが多かった。
オールディーズというチーム名は、そこに由来している。
野球帽のデザインは、往年の名画から採用された。
ジョン・トラボルタ主演の『サタデー・ナイト・フィーバー』だ。
有名な決めポーズが、チームの象徴となっている。
地名については、浅草在住者が多く、当初の案では、浅草オールディーズが候補に挙がった。
だが、それでは少しありきたりじゃないか、と異論が出た。
最終的には、浅草北部の旧地名である『吉原』に落ち着いた。
下町情緒より遊郭地の艶っぽさを選んだところがこのチームらしい。
チームロゴのマリリン・モンローとキスマークが、妙に合っている。
キャッチフレーズの『酒の肴のための野球』に偽りはない。
その看板通り、彼らの草野球には酒は欠かせないものだ。
かつて、酒はオレのガソリン、と豪語した人がいるが、彼らにとっては強力なエナジードリンクなのだろう。
試合前日に野球話で盛り上がり、たびたび延長戦を繰り返してしまう。
二日酔いで試合を迎える選手も多い。
特に、監督の望月とキャプテン小林は、オールウェイズベロンベロンだ。
早朝の試合は避けているのだが、どうにも二日酔い常習犯は後を絶たない。
前日に飲んで試合後に飲んで、翌日の仕事に支障をきたす。
もはや仕事が酔い覚ましの水代わりになっているかのようだ。
酒と野球を愛し、血と骨とする。
これ以外にも、チームを支える重要な共通認識がある。
それは年齢の上下、実力関係なく、野球を楽しめる環境をつくろう、ということだ。
このチームには、初心者から甲子園経験もある大学野球経験者まで揃っている。
年齢層も若者から定年世代までいる。
勝利を求めるのは当然だが、至上主義になってしまえば、急にぎくしゃくしてくる。
まずは野球を楽しむこと。
レベル面と世代の幅広さゆえに、この共通認識が生まれたのだろう。
創設当初は、相手チームに失礼のないように必死だった。
今では、野球らしい野球をやれるようになっている。
それは、言い換えれば、相手に合わせることなく、自分たちの野球をできているということだ。
中年世代になっても、日々、野球が上手くなっていく。
その実感は新鮮な喜びにちがいない。
草野球を続けてきたご褒美と言える。
その前提には、野球を楽しむ、というチーム方針があるからだろう。
試合前後の酒席での盛り上がり、チームを長く保つ秘訣も、実は、ここから始まっている。
毎年、盆休み明け、東京から2、3時間の合宿地のグランドで、彼らは高校球児になる。
ちょうど高校野球準決勝のある頃だ。
甲子園の熱気は、遠い温泉地までしっかり届いている。
いつもは諦めて見送っていた打球を、身体を投げ出して捕りにゆく。
めったにしない盗塁を試みたりする。
普段はきれいなユニフォームは早くから泥だらけだ。
猛暑の中での練習は、ただでさえきつい。
だが、彼らは野球へともう一歩踏み込んでいく。
明日のことなど知らない、この夏の終わりさえも。
今、この瞬間に集中する。
その姿は甲子園で躍動する高校球児と重なる。
よれよれになりがらも、横っ飛びする。
ファーストにヘッドスライディングする。
毎年きまって仕事に支障をきたすレベルの怪我人が出る。
バットを杖代わりにして帰る。
超高校級というフレーズは、この時期の彼らのためにあるのだろう。
練習が終われば、酒だ。
酒が待っている。
誰かが何を言っても爆笑の渦が巻き起こる。
でろでろになるまで酔っぱらった翌朝は、キャプテン小林主催の恒例の早朝散歩だ。
ぶつくさ言いながらも、引きつられて歩く選手たちがいじらしい。
一泊二日の日程は瞬く間に過ぎていく。
帰ってきた後も、お楽しみが待っている。
最後の抑えも、やっぱり飲み会だ。
ここでも飲んで飲みまくって、翌日の仕事に支障をきたす。
わかっているけど、やめられない。
身体のラインも少々崩れ、映画のポーズのようには、ピシッと決まらなくなっている。
だが、そうだとしても、気持ちだけは相変わらず入っている。
酒と草野球を両腕に抱えながら、夜通し踊り続ける限り、彼らの『サタデー・ナイト・フィーバー』に終わりはない。
所属:吉原オールディーズ / 投打:右投右打 / 役職: キャプテン オールディーズ不動のキャプテン。何かしらの奇跡がおきる選手。本人もよくわかっていない。
日 付 | 対 戦 | 守 備 | 打 順 | 打 撃 成 績 | 打 点 | 得 点 | 盗 塁 | 盗 失 | 失 策 | 美 技 | 詳 細 |
|
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2018年09月23日 | 対 Cadenza(△5-5) | 中 | 8番打者 | - 一飛 - 三安 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 詳細 | |
2018年08月26日 | 対 TOKYO☆MONSTERS(●8-2) | 中 | 1番打者 | - 三振 - 左2 - ニゴ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 詳細 | |
2018年07月22日 | 対 オーシャンズ(●1-12) | 二 | 1番打者 | - 三振 - 遊ゴ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 詳細 | |
2018年07月01日 | 対 raVens(●0-2) | 中 | 1番打者 | - 三ゴ - 四球 - 左安 - 敵失 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 詳細 | |
2018年06月24日 | 対 前野MANYMETS(●14-7) | 中 | 1番打者 | - 三振 - 三ゴ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 詳細 | |
2018年05月27日 | 対 スレイヤーズ(●9-1) | 遊 | 1番打者 | - 死球 - 左安 - 三振 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 詳細 | |
2018年05月27日 | 対 日本橋裏本町軟式野球部(○7-13) | 右 | 2番打者 | - 三ゴ - 中安(1) - 敵失(1) - 投ゴ | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 詳細 |
1位
C.C.Nationals
66大森
ツボにはまれば長打を打てる捕手で第2代C.C.Nationals新人王受賞(近藤と同時受賞)
2018の大半をカナダへ留学(もとい、MLB観戦旅行)していた。
一時期から体
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2位
Brains
30大沼
■スカイツカントクJAPANメンバー(#BRAINS 0)
■三鷹市軟式野球連盟「ブルーパーズ」(2003~2005)、杉並区軟式野球連盟「オールマックス」(2005~2007)、豊島区
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3位
ギャルソンジャイアンツ
4ズッシー
年に1度、芯で打った時の飛距離はチームNo.1のスラッガー。オレンジ色の木製バットにこだわりを持ち、毎年買い替えて愛用しているが、チームメイトからはビヨンドを使えばすぐに4番を打てるのに…と陰口を叩か
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8位
大田ブルーウェーブ
1森本遥斗
色気のあるプレーで多くの女性を魅了する走攻守三拍子揃った天才イケメンエース!昨年は投手三冠に輝き、打撃では不動の3番として君臨し華麗な遊撃守備を披露。すっかりクズ男キャラになってしまう。
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